【レポート】発達心理学脱線ゼミVol.47
「怒り」「悲しみ」など、ネガティブとされる感情の背景には、人それぞれの願いがあります。そんな背景の願いを思うと、どんな感情もネガティブとは思えなくなります。
けれど、そんな願いは簡単に満たせるものとも限らないから、悩ましい。
苦しいのは本人なので、その感情とうまく付き合っていく術を見つけるか…。あるいは、願いの次元を少し変えることができるのか…。
カタツムリはイライラしたりするのかなぁ。
4月30日に、小さな脱線研究所で47回目の発達心理学脱線ゼミを開催しました。
もともと発達心理学の基礎理論の勉強会として始まったこの脱線ゼミですが、現在は幼い子どもがいるメンバーが多いこともあり、カナダの子育てテキスト「Nobody's Perfect」を読んで、毎回のテーマにまつわることをざっくばらんに話し合っています。
少人数で、心の内面を語ることも多いので、互いを否定することなく、顔が見える交流を大事にしています。
今回のテーマが「怒り」でした。
久しぶりの開催ということもあり、この日はメンバーの近況報告からの流れでふわふわスタートしました。でもなぜか、自然と話題が「怒り」という感情に行き着き、そのままテキストの内容に入りました。
自分の怒りという感情をなんとかしたいという話から、いろいろと脱線しながらも私が印象に残ったのは、「失ってはいけない怒りもある」という、あるメンバーの発した言葉でした。
「怒り」が強い人は、理不尽な物事を正すときなどにはとても力になります。逆に、そうした大切な感情を見ないようにしたり、フタをしてしまったりすることは、大きな心の負担にもなります。
かといって、怒りを持ち続けるということは、とても心に負担のかかることです。
心が元気なときはそれができても、元気のないときには、ともすれば自分より弱いものに向かってしまったり、あるいは自分自身を傷つけたりしてしまいかねません。
アンガーマネジメントという言葉もありますが、心の負担を軽くすることと、怒りの背景にある願いを満たすこととは、また意味が違いますね。
両方できれば何よりなのですが…。
さて、次回第48回のテーマは「悲しみ」です。5月21日(日)10~12時の開催予定。
私自身は怒りよりも悲しみを感じやすく、悩ましいので、次回が楽しみというか、ドキドキです。
▼6月4日(日)は小さな脱線研究所主催、「ゆめパのじかん」糸島上映会です。
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