【エッセイ】新しい学びの場の構想④ 毎日の流れ

新しい学びの場「エコトーン」構想の第4回。
野島智司 2026.08.08
誰でも

4回目の今回は、少し具体的に、「エコトーン」での毎日の流れについて書いてみようと思う。

まず、初年度は週3回開ける予定で考えている。
他の仕事との調整があるので、曜日などはまだ確定できないけれど。

▼ちなみに、①〜③についてはこちらから。
 新しい学びの場の構想①
 新しい学びの場の構想②
 新しい学びの場の構想③

▼AIによる、これまでの構想のまとめ

AIの生成画像です。

AIの生成画像です。

ゆっくり来ても良い場所

午前が自由時間で、午後がワークの時間という構想。
9時から開いているけれど、ゆっくり来ても良いことにする。

というのも、大事な思春期に、睡眠時間をできるだけ削らないようにしてほしいという思いがある。

人間の体内時計は、思春期に「夜型化」し、成人期を迎えると再び「朝型化」する。
もちろん夜早く寝て睡眠をとってほしいのだけれど、起きられない朝に無理に早く起きても、何も集中できないし、野外活動のリスクは高まる。
私自身も低血圧で、10〜20代のころ、朝は起きられたんだけれど、無理をすると日中に気を失いそうになったし、実際に倒れたこともある。

だから、みんな生物として無理をしないで、来られる時間に来てほしい。

成長すれば自然に早く起きられるようになる人が多いし、それでも起きられないのなら、何らかの生理的な理由があるかもしれない。
だから私は、睡眠について精神論を押し付けるべきじゃないと思っている。

そう考えると、やっぱり駅までの送迎手段も必要だ。

午前のイメージ

そんなわけで、朝来た人はノートに名前と一言を書いて、まずはゆっくり過ごす。
言わばアイドリングのような時間とも言える。

それぞれ自然の中でぼーっとしたり、誰かとおしゃべりしたり、本を読んだり、遊びたい人は遊んだりして過ごせる。通信制高校のレポート、高卒認定に向けての勉強など、やることがある人はやることをできる時間でもある。
それから、飼育している生物の世話もする。

そして、11〜12時くらいに、そろったメンバーみんなで、朝の会ならぬ「昼の会」を開く
みんなの近況を聞いたり、雑談したり。

お昼ごはんは、ある程度お弁当を持ってきてもらいつつ、自分でその場で料理しても良い。
私は自分の昼食を多めに作り、野草の料理をふるまったりもしたい。
中で食べたり、外で食べたり。みんなで食べたり、一人で食べたり。

午後のイメージ

午後は、ワークの時間。
ワークの内容は、曜日によって下記のように変える。

ただし、参加の度合いや参加する曜日は、柔軟に対応する。

▼A曜日:テーマ「自然とつながる」

野外調査が中心で、例えば、湿地の生きもの調査をする日、カタツムリを調査する日、野鳥を調べる日、岩石を調べる日などがある。
どんなテーマで、どこまで深く参加するかは、一人ひとり違って良いし、逆に自分の問いを持っている子は、その子の視点で調査をする。

それから、記録をまとめる。

ときどき、科学実験のときもある。たまに、どこかに車で行くときもある。

▼B曜日:テーマ「人や社会とつながる」

ゼミ形式の座学が中心で、以下の3パターンを考えている。

①個別発表

他者への深い理解は、その人の生きてきた社会への関心につながると思う
だから、メンバー一人ひとりの自分史や思いについて共有する時間を作りたい。

もちろん自己開示に抵抗がある子もいるので、できる範囲で、少しずつ。
まずはその子の安心ができてからになるだろう。

また、一人ひとりが自分の調べたことを発表したり、今後やりたいことの計画を発表したり、みんなで誰かの悩みを考える時間もあっていい。

(ここでは、私も自分史を話すし、カタツムリ調査などの調査結果や、書きたい本、書いてみた物語などを発表する)

②専門授業

学問さらには社会、文化への関心につながっていくように、「動物生態学」「解剖生理学」「発達心理学」「文化人類学」「国際関係学」などの大学の講義のようなテーマや、「短歌」「写真」「音楽」などのテーマで話を聞く。
話し手は、私ができる範囲で担当しつつ、縁のある方にゲスト講師をお願いしたい。
私が映像等で学んでいるところに、参加してもらうというのもいいな。

子どもたちは、がっつり参加からゆるっと耳だけ参加まで、なるべくいろんな居方ができるように工夫する。

③哲学対話

そのほか、いろいろなテーマで対話したり、話をしたりする時間を大切にしたい。
まぁ私もかなりの人見知りだったので、ここも対話が苦手な人がいることを想定しつつ。

▼C曜日:テーマ「自分とつながる」

個々の心身のセルフケアをしたり、自己分析してみたり、計画を立ててみたり、ふりかえってみたり。
そして、それぞれ自分の調べ学習や表現活動に取り組む。個々の状態に応じてやることは違う。ざっくり3つに分けてみる。

①自分のテーマがある人

自分の関心に基づいて、作業を進める。
実験したり、調査したり、まんがを描いたり、物語を作ったり、人形劇を作ったり、作曲したり、撮影したり、プログラミングをしたり。
私にサポートできるところは、個別にサポート。

②目指す進路上のタスクがある人

高卒認定、進学などで教科学習をする必要のある子は、個別に教科学習をするし、通信制高校のレポートを進める子はそれを進める。
わからないところなど、個別にサポートしたり、一緒に考えたり。

③まだ明確なテーマやタスクのない人

その都度、心身のケアを含め、自分のやりたいことをするのが基本。
そこから少しずつテーマが見えてくるのが理想。

とは言え、その子の状況や必要に応じて、こちらから個別ワークとか、進路について資料を用意するなど、個別にサポート。

▼帰りの会

どの曜日も、ワークが終わったら、ふりかえり。
それから、休憩、掃除、帰りの会。

週末イベント

週末には、エコトーン探検隊みたいな、外部の人が参加できる開放教室も開く
自然体験系もあれば、私が大学の非常勤で教えているようなことを開講してもいいなと思う。
いろんな本の読書会もやりたいな。
これまでやってきた「発達心理学脱線ゼミ」も、ここに位置付けるかもしれない。

行事

小さな入学式を、時期を問わず、新しい人が入ってくる度にやりたい。
逆に、全体として4月の入学式はあまり考えていない。
開所1周年式みたいなことはしてもいいかなぁ。

卒業式も、子ども主体でやったら良いと思うけれど、やめていく子がいるたびに開けたら理想的。ただ、静かにいなくなりたい子もいるかもしれないので、ここもわからない。

むしろ「入学」「卒業」とはっきり区切りをつけないほうが、エコトーン的かもしれない。

それらよりやりたいのは、文化祭的なこと
制作したもの、研究したことを発表する場は作りたい。
アートマルシェみたいにしてもいいし、将来的に、それを卒業生が見に来るようになったらうれしい。

私が楽しめる場所へ

こう書いていくと、中高生に限らず、大人が通っても楽しい場所になりそうだ。
っていうか、私が居たい場所として構想しているので、当然そうなる。

中高生だけでなく、通信制の大学・大学院に所属しながら、エコトーンに通う人がいてもいいなぁ。

もちろん、予期せぬトラブルや揉め事はつきものだし、思うようにいかないことも必ずあるだろう。だからこそ、自分が楽しい場所を作るのが大事だと思っている。

こうもりあそびばが私が遊ぶことで子どもの遊びをひらく「あそびらき」の実践だったように、エコトーンは私が学ぶ「まなびらき」の場なのだ。

次回は、どんな人に来てもらうことを想定しているかを、その社会的背景を含めて書いておこうかな。

***

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第1回エコトーン探検隊「イモリとカエル」は、8月22日(土)に開催します。

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