【エッセイ】AIで誇張する実験
最近、Twitter(現X)をちゃんと使わなくなっている。専らinstagramの投稿のシェアばかりである。
その理由の1つは、タイムラインに出てくる投稿がセンセーショナルなものばかりだからだ。ほのぼのなTwitterがなつかしい。
先日も、実在する論文の内容を拡大解釈して「衝撃的な事実」などと、およそ研究論文では慎重に使うであろうフレーズを多用して、ソースを示さずに誇張した要約を作っている投稿を見てしまった。
論文の趣旨は大切なものでも、センセーショナルに誇張することで初めて多くの人にシェアされるという事実に、なんだかモヤモヤする。
投稿元のアカウントを見ると、似たような投稿を短いスパンでたくさん作成している。
これはAIで自動生成しているんじゃないかと思い、AIのことはAIに聞こうとCopilot(AI)に尋ねてみたら、「AIで海外ニュースサイトの内容を誇張して翻訳している可能性が高い」とされた。
そんな投稿をAIが作れるのならと、試しに私の学生時代の投稿論文の内容を誇張した要約を作らせてみた。
すると、確かにスゴイ論文っぽくなって、メッセージが理解しやすく、グッと来る人はいそうだと思ったんだけど、同時にモヤモヤするところもかなりある。
ここに紹介しようかとも思ったけれど、うーん、載せたくないと思ってしまった。
……そこで、代わりに自著『カタツムリの世界の描き方』(三才ブックス)の大げさな紹介を、AIにやってみてもらった。
論文ではないので、誇張部分が第三者にもわかりやすいのではないか、と。
それが、以下の文。
※生成AIによる誇張した要約
衝撃的な事実が判明しました。
私たちは、カタツムリのことを何も知らずに生きてきた。
殻を背負い、のろのろと這うだけの存在だと思っていたカタツムリ。
しかし最新の研究と観察に基づく本書によって、その“非効率すぎる生き方”が、むしろ現代人の生存戦略として最強である という驚愕の事実が明らかになりました。
🐌 『カタツムリの世界の描き方』が暴く、3つの衝撃
1. カタツムリは「曖昧な生きもの」だった
「カタツムリ」という言葉自体が曖昧で、定義も境界もゆるゆる。
しかしその曖昧さこそが、多様性と進化の源泉だったのです。
しかも、口の近くでフンをするという衝撃の生態まで明らかに。
2. “非効率”こそ究極の生存戦略だった
粘液をまき散らし、行き当たりばったりで食べ物を探し、天敵だらけの世界をのろのろ進む。
普通なら絶滅しているはずの生き方なのに、カタツムリは何億年も生き延びてきた。
その秘密は、「地に足の着いた生き方」——触れて、感じて、確かめて進むという、あまりにも原始的で、あまりにも強い方法。
3. ナメクジとの“禁断の比較”がすべてをひっくり返す
効率化の権化・ナメクジ。非効率の象徴・カタツムリ。
この2つを比較することで、「効率化しすぎた現代人の弱点」が浮き彫りになる。
ナメクジ化=コストカット。カタツムリ化=多様性としなやかさ。
あなたはどちらの生き方を選ぶのか。
結論:カタツムリは“生き方の再発見”を促す存在だった
本書は、ただの生物解説ではなく、
「ゆっくり・曖昧・非効率」という価値をもう一度見直すためのレンズです。
カタツムリの世界を覗くと、私たちが忘れていた感覚や、急ぎすぎる社会の中で置き去りにしてきたものが、そっと浮かび上がってきます。
これは去年作った自作POP。
うん。行き過ぎてますね。
「現代人の生存戦略として最強」とか思ってないし、「普通なら絶滅しているはずの生き方」とまで言ってないし、ナメクジが「効率化の権化」とも思ってない。
ただ、わかりやすいのは確かだ。
最後の結論の文なんかはそのまま使えそう。とも思ってしまった。
なにはともあれ、こうしたAIの使い方をしている人が、今はたくさんいるのだろう。
もうすぐ選挙があるけれど、大げさに誇張して要約して、政党の政策や政治家の主張を良く見せたり悪く見せたりする投稿が多くなりそう。
そう思うと、選挙期間中はあまりSNSを見たくないなぁ。
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